2010年11月15日月曜日

世界は小さくなっている。

イタリア時代の友人からライアンエアーに乗ってやってこい、’’我々の準備はできている’’とFacebook を通じて連絡が来た。

Facebook、ライアンエアー、スカイプ、世界はどんどん小さくなっている。

愉快な奴らに会えればそれでいいじゃないかと思うと同時に、ここ数週間Globalisationの授業を受けているので世界の不均衡さをどのように捉え直して、小さなアクションを起こすことができるのか?なんて考え始めている。
いま、エッセイの途中だ。早く書き上げてからだ。



ライアンエアーのサイトを覗いても、12月初めの週末ののチケットがなくて心配だがどうにかなるだろう。

3年ほど前に愉快な奴らのリーダー格であるウリッセについて書いたものをコピペしておこう。



件名:緊急。

オレ、結婚することになったんだ。
だから、その事についてTOMOに話しておきたいことがあるからこのメールを読んだらすぐに、携帯の番号を書いたメールを返信してくれないかな?
よろしく頼むよ。

ウリッセより

そんなメールが、東京生活をスタートして1週間後に届いた。

メールを返信した夜、
葛西臨海公園に住んでいた僕と同居人は、ベーコンとブロッコリーのパスタをどうやったらより美味く作れるか(その日のパスタはどうも味が薄かった)を語っていた。そしたら、そこへ電話がかかってきたわけだ。

『モシィーモシィ?』(あきらかに外人のもしもしだ)
僕:『もしもしどちらさんですか?』
『CIAO オェ ソン ウリッセ(おい、ウリッセだい)』

久しぶり、元気?東京どうよ?
みたいな前置きが終わると、彼独特の早い口調で語りだした。

ウ:『あのさ、日本語始めようと思うんだけどさTOMO日本語教えてくれるかな?明日とか何してる?』

僕:『明日?大丈夫だよ。まだ仕事始まってないから。スカイプとかメッセンジャーでやろう。でウリッセ、今ペルージャにいるの?いやちょっと待て!結婚すんの?マンマミーア。メール読んだよ。誰と?』

ウ:『あぁ、結婚は嘘ね。そのくらいの事、書かないと返信してこないだろ?第一、俺と結婚できるような破天荒な女性はまだ見つかってない。。。。詳しいことは、明日話すよ。日本語はじめたいし。』

僕:『なんで嘘?まぁいいや。明日の何時くらいがいい?イタリアと日本の時差は8時間ね。』

ウ:『昼頃がいいかな。ちょっと疲れてるし。』

僕:『じゃ、イタリアが昼だと日本は夜だな。』

ウ:『いや違う、日本の昼だ』

僕:『ん?』

ウ:『今、浅草にいる。どう驚いた?』


ウリッセを少し説明する。

高校を卒業してばかりの僕は、異国の地で文字通り、右も左も言葉も分からない少年だった。そして、大学のサッカーチームで『彼ら』と出会った。
『彼ら』が、なぜ僕を受け入れてくれたかどうかは分からないが、そのグループに僕はいつもお邪魔していた。

学校が終わると、ある家に集まって飯を食って、安いビールとワインと濃いーアルコールを、タッタっと胃に流してから、街の中心街までの坂を上って階段の上で朝まで語り通した。外で飲むとはこんなに気持ちがいいものかって、肌で体感していた頃。

ウリッセは、そのメンバーの中の1人だ。

ジャイアンみたいな風貌で、竹を割ったような性格かつ楽天野郎。
頭で考える前に、体が先に動いてしまうタイプのようで、ボロボロのPANDAでスペインとポルトガルを一周し、ベネズエラに働きに行ってみたりしている。(追記:日本の後は1年くらいオーストラリアにいた。そういえば、バイトする?と誘われたのは北欧でのラズベリー狩りかなんかだった)

それから、誰かの誕生日パーティが終わった朝4時にいい天然温泉を見つけてから行こうといって連れてかれた。ガタガタ揺れるパンダから見えた、トスカーナの丘の朝日の美しさは今でも忘れていない。

イタリアという国のシステムの在りかたに嫌気がさしていることが、飛び出している主な動機らしいが、今回の旅はタイ、カンボジア、日本を巡り、次はオーストラリアへと向かうらしい。
どうやったら楽しめるかを試しながら、追っている。(賢明なやり方かどうかは別にして)

もう1つ、付け加えなければならない。
『彼ら』は、サプライズが好きだ。

20歳の誕生日に彼らの電話で呼ばれた家まで行くと、結婚式みたいなどでかいサッカーボールの形をしたケーキが用意されていた。うるっときた。

帰国直前には、これまたどでかい段ボールを家まで持ってきて、それはロシアのマトリョーシカ人形みたいな仕組みになっていた、開ける度に缶ビールが1本入って飲み干すことで次の箱に進めた。

そして、ガムテープの封を開くごとにメッセージが差し込まれていた。
『きっと、酒好きのお前のお父さんはイタリアで酒を学んだと言って喜ぶでしょう。そしてお母さんは、僕等に抗議の電話をかけてくるでしょう。でもお前のお母さんの言ってくる言葉は分からないので、心配していません。』

3個目くらいを開けると、中からみんなからの手紙が入っていた。これにはジンときた。
4個目には、涙を拭くためのトイレットペーパーだけが入っていた。拭いた。
5個目には、もう一本缶ビール。もう飲めない。
6個目は、イタリア代表のユニフォームに僕の名前が入っていた。泣いた。

という訳でウリッセは、日本にいる。

もっと早くここに書きたかったのだけれど、大阪や京都にも友人がいるので僕の日記を見てしまったら、サプライズは半減してしまうので我慢していた。

それにしても、彼は楽しみ方を知っている。



2 件のコメント:

  1. これ30分で書いたの?すごくない?読むの楽しみにしてるね☆

    おたま

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  2. おたまさん
    後半は、以前のコピペです。(ちょっと修正しているけれどね)
    一昨日彼らからメールがあったので、そういえばウリッセのこと書いていたなぁと思って貼付けました。初コメントどうもありがとう。
    たけ

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