2011年2月12日土曜日

口説くのが一番上手い奴



この男(仮にYとしよう)と知り合ってからそんなに時は経っていないけれど、僕が25年間見てきた男の中でYは一番女性を口説くのが上手い。

【空気を読む】という言葉は英語圏にはないのだけれど、Yは確実にその場の空気を感じ取りながら女の子を落としている。(ように見える)

Yの親友でTという男がいるのだけれど、これまでに幾度なく気になっている女の子が自分の目の前を素通りしていき、Yの前で立ち止まりハグをし、小さな声で語り合い、電話番号を交換している姿を見てきたそうだ。あまりにもTが哀れなので、周りの友人はコンビを解消したほうがいいんじゃないかと言っている。

さて男性陣はこの男がいったいどうやって口説いているのか気になるところだろうが、僕は実際に横にいて話を逐一聞いているわけではないし、毎回同じような展開をしているわけではないので詳細は分からない。たいへん申し訳ない。

今日は何を書きたかったというと、Yのレスポンス力(表情を含めた)の素晴らしさである。
外人と喋った経験がある人は分かるだろうけれど、自分の発音した言葉が相手に届かないことはいくらでもある。声が小さかったり、音の発し方が悪かったり、意味が曖昧だったりとすると、人はいろんな方法で聞き返すことになる。

送信者から届けられるメッセージの意味が伝わなかったとき、受信者の表情は一瞬変わる。この表情にプラスして、その後の聞き返し方に上の写真の男Yと友人Tに圧倒的な差がある。(んじゃないかと思う)

例えば、日本人とイギリス人の交流パーティの場面で、Yはあるグループと爆笑している間に、Tは発音の授業が始めてしまっているなんてシーンは象徴的だと思った。

Yに対して嫉妬とか軽蔑の気持ちを抱いているわけではない。むしろ、コミュニケーションの場面での身体性に興味が注がれている。相手と気持ちよく楽しく喋るというのは、中身はもちろん大切であるけれど、相手、場所、話の内容を汲み取りながら、それを表情で体現していくことだというのは非常に面白い。


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